前回に続いてオーストラリア代表の実力分析、今回は『投手編』です。今回も豪州ウィンターリーグ“ABL(Australian Baseball League)のオールスターゲームに出場した選手を見ていきます。
ABLの投手の中には、レギュラーシーズン中は米マイナーリーグに所属している選手もいます。高いレベルになるとメキシカンリーグ(3A相当)所属の選手もいますが、主に1A+レベルまたは1Aレベルの投手が多いです。マイナー球団と契約を結べていない選手はほとんど地元オーストラリア出身で、選手数的にはこちらが一番多数派です。平均するとABLの投手レベルは1A相当といっていいでしょう。野手も同様1Aレベルなので、ABL全体が“1A”という感じです。(アメリカの1Aと違うのは年齢層が広い(=ベテランがいる)点でしょう。)
オールスターメンバーの中には、2014年に楽天に所属したトラビス・ブラックリー(ブリスベン・バンディッツ)、2017年WBCで日本代表を相手に4回自責点1で抑えたティム・アサートン(ブリスベン・バンディッツ)などがいます。彼らのABLでの成績から、もしNPBでプレイした場合の成績を推定しました。
オーストラリア代表がNPBでプレイした場合の成績(推定)は、非常に辛口なものになりました。防御率が4~6点台の投手が多く、NPBではファームに落とされてしまうレベルです。ちなみにトラビス・ブラックリーが2014年に楽天で残した実績が、防御率:5.54ですので、当時の実績に近い推定結果となりました。NPBの平均防御率が3.67ですから、そのNPBのトップクラスが集まる侍ジャパンにとっては、強化試合とは言え負けてはいけない相手と言えます。今回の球場ナゴヤドームと京セラドームは広めで、投手有利な環境です。もしこれが東京ドームならば、パワーのあるオーストラリア打線に1発で同点や逆転というシナリオも有り得そうですが、2つともホームランが比較的少ない球場なのでより一層侍ジャパンにとっては有利です。
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