2020年東京オリンピックで正式競技として復活する野球。過去のオリンピックでは、どの大会でも野球は8カ国が参加してきましたが、東京では参加人数の制約で“6チーム”に制限されることになりました。日本は開催国枠として出場が決まっていますので、残り5か国を各国で争うことになります。
メジャーリーグのシーズン真っ只中に開催されることもあり、オリンピックには原則メジャーリーガーは参加しません。今回の東京も同じでしょう。出場選手の多くは、40人枠までのマイナーリーガー(※)か、日本や韓国などアメリカ以外のプロリーグの選手を集めることになります。日本、韓国、メキシコなど国内にレベルの高いプロ野球リーグがある国は、地元から選手を集めることができます。一方、地元に強力なプロリーグが無い国(例 オーストリア、オランダ、イタリアなど)は、アメリカからマイナーリーガーをどれだけ召集できるかが鍵となります。それらの国にとって厄介なのは、メジャー球団や選手の事情で代表に召集できないケースが多くなることです。例えばメジャー昇格を目前にした選手にすればオリンピックかメジャーかの選択となる訳で、メジャー球団からしたら当然シーズンを優先しオリンピックは辞退してほしい訳です。そういう辞退する選手が出てくるので、マイナーリーガーの選手層が厚い国の方が戦力的に有利に働きます。
では、どこの国が東京オリンピックの出場権を獲得しそうなのか?有力国を見ていきます。
出場国の割り当ては、アジア・オセアニア1枠、欧州・アフリカ1枠、アメリカ2枠、そして最終予選扱いのPremier12枠が1枠あります。
アジア・オセアニアは、韓国、台湾、オーストラリア辺りで1枠を争うことになるでしょう。順当に行けば、ここは韓国です。(因みに北京五輪のときは、オーストラリアはオセアニア代表として最終予選からの参加でした。同国代表からするとチャンスが少なく不利でしたね。)
ヨーロッパ・アフリカの1枠は、オランダが有力、イタリアが対抗馬です。現在イタリアはPremier12への出場がギリギリ認められるWBSCランキング12位。ランキングが下がるとPremier12への出場も無くなるので、オランダに勝たないとそこで終わる可能性があります。
もっとも熾烈なのがアメリカ予選2枠です。戦力的にはアメリカが絶対的ですので1枠確定的。残りの多くの国で1枠を争うことになります。ひと昔前ならば、キューバが確実ですが近年亡命選手が相次いだことで弱体化が進んでいます。メキシコは自国のメキシカンリーグからトップクラスを集めて挑むことになるでしょう。ただ、この国は良い選手はたくさんいるものの、最近の国際試合では勝負弱い面がちらほら…。逆にカナダはWBCでは結果が出ていないものの、メジャーリーガーが出ない大会(パンアメリカ大会とか)だと強さを見せたりします。個人的には残る1枠はカナダかな、と予想しています。ただ、アメリカ予選には他にもベネズエラやドミニカ共和国など、マイナーリーガーを多く抱えている国もいます。どこが勝ってもおかしくないのが激戦区アメリカです。
Premier12はどうなるか分かりませんが、2次ラウンドと決勝トーナメントは日本開催なので、アジアの国や来日慣れしているキューバ代表などは有利なのかなと思います。
まとめるとこんな感じです。
【東京オリンピック野球競技 出場国予想】
日本(開催国)、韓国(アジア・オセアニア)、オランダ(欧州・アフリカ)
アメリカ、カナダ(アメリカ)、 キューバ?(Premier12)
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