’18年版『台湾4割打者』王柏融は日本で何割打てるのか?

以前当サイトで台湾の『2年連続4割打者』王柏融が、日本プロ野球で何割打てるのか?特集しましたが、いよいよ今オフ日本球界への移籍が実現しそうになっています。所属球団である台湾リーグのLamigoモンキーズがポスティングによる移籍を認めたことから、千葉ロッテ、読売巨人、阪神など複数球団が興味を示していると報道されています。ただ、今季の王柏融は少し成績を落としました。今季成績は(打率.351、OPS.993)でして、数値だけみれば十分優秀な成績ですが、”打高投低”の台湾リーグ(以下、CPBL)ですから、数値を鵜呑みにできません。そこで前回同様、王選手が今季CPBLで記録した成績を元に、果たして日本プロ野球(NPB)ではどのくらい活躍できるのかシミュレーションしてみました。


打率は17%減,OPSは22%減

ここ数年、CPBL所属の野球選手がプロ野球に移籍するケースはほとんど見なくなりました。台湾人選手がプロ野球に入るケースは、日本の高校,大学を経由する野球留学のケースと、大学卒業後すぐに入団テストを受け球界入りするケースがほとんどです。そのため、CPBLでの成績がプロ野球に入ってどう変わるか直接的なデータはありません。そこでCPBL、プロ野球どちらのリーグにも、アメリカのマイナーリーグ3Aを経験している選手は沢山います。そこで、3AからCPBLへの成績の変化率と、3Aからプロ野球への成績の変化率を掛け合わせることで、間接的にCPBLからプロ野球へ移籍した場合の成績予測をシミュレーションしてみました。

結果はこのようになりました。CPBLからプロ野球に移籍すると、打率は17%減、出塁率と長打率を足して計算する”OPS”は22%減になる、という計算結果となりました。

打率3割は届かずも出塁は◎

結果を見てみましょう。

打率は.291と3割には届かないという結果でしたが、出塁率(OBP)は.388と高い値でした。長打率(SLG).394は、外国人打者としてはかなり低めな方でした。この成績に近い選手を探しますと、中村奨吾(2B/千葉ロッテ)打率.284/出塁率.374/長打率.393 辺りが一番近そうです。出塁率が高いタイプならば、折角なので盗塁もして欲しい所ですが、今季盗塁数は9個だけ。更に盗塁失敗も7回も記録しているので、王柏融の足はあまり有効ではなさそうです。ただこの成績予測は、王柏融選手がプロ野球における期待値でして、これを上回れば期待以上の働きだったと言えます。


FA宣言した丸佳浩の動向も影響あり?

今季オフシーズンに丸佳浩(CF/広島)がFA宣言をしました。外野の強化を図っている千葉ロッテにとっては、地元千葉出身の丸選手はいくら積んでも欲しい存在です。ただ、同じく丸選手を狙っていて資金力のある読売と比べて、交渉は厳しくなりそうです。もし千葉ロッテが丸選手を逃したときに、ポジションが同じセンターをである王柏融は補強ポイントに合致します。千葉ロッテ自体も、王選手が所属しているLamigoモンキーズと頻繁に交流試合をしていて、王選手を獲る上でアドバンテージがあります。ただ、千葉ロッテが丸選手を獲得できた場合に、ロッテがどうするのか?王柏融選手の動向に注目してみましょう。


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