久々の更新です。先月行われた東京オリンピックの欧州アフリカ予選は、伏兵イスラエルが欧州王者オランダや強豪イタリアを破り、東京オリンピック一番乗りを決めました。同予選2に入ったオランダは、イスラエルの東京行きの切符を譲ったものの、なんとか望みをつないだ形になりました。一方で、オランダのライバル・イタリアは早くも無念の敗退。イタリアとしては、せめて2位にまでに入り東京オリンピックの最終予選には入りたかったところでしょうが予想よりも早い段階で姿を消すことになりました。今回の予選は、欧州上位国同士の戦いではあったものの、非常に混戦となりました。欧州5位のチェコが同3位のスペインを破り、そのスペインは2位のイタリアを破るなど、欧州選手権の”順当な序列”が覆りまくる結果となっています。
得点貢献度で見る注目選手~打者編~
今回の欧州選手権と東京オリンピック欧州アフリカ予選の2大会の結果を、セイバーメトリクスの指標を使ってみていきました。侍ジャパンと対戦の可能性のある、イスラエルとオランダの選手に注目してみていきたいと思います。まずは、バッターです。
指標には、『wRAA』と『wSB』を使いっています。『wRAA』は、大会に参加した平均的な打者が同じ打席数に立った場合と比べて暗転得点を増やしたかを示す打撃の貢献度を表す指標です。『wSB』はwRAAの盗塁版で、盗塁による得点貢献度を示しています。細かい計算方法の説明は割愛します。尚、守備の指標は得点換算できるようなスタッツが無いので考慮されていません。
1位はイタリアの主砲で元メジャーリーガーのクリス・コラベロ(1B/米国独立リーグ)。そして注目は、2位のアデマー・リファエラ(LF/ボルティモア・オリオールズ3A)と6位のヘンドリック・クレメンティーナ(C/シンシナティ・レッズ(1A+))の、オランダ3,4番コンビです。特にクレメンティーナの方は、オランダ代表では比較的選手層が薄いキャッチャーをポジションにしているので、オリンピックだけでなくWBCでも代表入りしてくる可能性があります。ちょっと注意が必要です。
得点貢献度で見る注目選手~投手編~
続いてピッチャーです。ピッチャーの評価は『FIP』という当サイトお馴染みの野手の守備が関連しない指標から導いた疑似防御率を使い、平均的な投手と比べてどのくらい失点抑制に貢献したかを計算してみました。
1位はイスラエルのジョーイ・ワグマン(SP/米国独立リーグ)。投手のランキングには、イスラエル、オランダ、イタリアといった実力国の選手が多くランクインしています。打者と比べると投手はベテランが上位にランクインしてきた印象。
現役マイナーリーガーもそれほど多くなくあまり怖い印象はないものの、やはりイスラエルの投手陣はどこか不気味に映ります…。
SPLITTERランキングを更新
早速ですが、この予選の結果をランキングに反映しました。
東京オリンピック出場を決めたイスラエルが、かなり過大に評価された感じもしますが、東京オリンピック本戦では一層ユダヤ系アメリカ人選手の召集が進みそうな予感がしています。ダニー・バレンシアのように、つい最近までメジャーリーグで普通にプレイしていた選手が加わるかもしれません。
以上、今回もご覧頂きありがとうございました。
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