Hoofdklasse PLAYER's RANKING

 4回に渡りオランダ国内リーグ『Honkbal Hoofdklasse』の特集をしてきましたが、最終回はこれまでの攻撃・投球・守備の評価をまとめた総合力を評価したプレイヤーズランキングを見ていきたいと思います。プレイヤーズランキングの基準は、攻撃はwRAAとwSB、投球はRSAA(FIPベース)、守備はRRF守備得点というセイバー系の得点指標を用いました。各指標の合計値は、その選手が同リーグの平均的な選手に対して何点分の得点貢献をしたのかを表します。


PLYAER's RANKING'19!

 早速ベスト3から見ていきましょう。


1位 ギルマー・レジナード・ランぺ Total 22.8 pt

(打撃 +22.3/盗塁+1.3/守備▲0.8)

 wRAAでリーグトップの+22.3ptをマークしリーグMVPも獲得したレジナード・ランぺ(OF/L&Dアムステルダムパイレーツ/アルバ出身)が、プレイヤーズランキングのNo.1を獲得しました。守備は平均的なスタッツですが、打撃による得点貢献が大きくランキングNo.1の要因となりました。


2位 デンゼル・リチャードソン Total 21.1pt

 (打撃 +19.7/盗塁+1.6/守備▲0.2)

 ランキング2位は、ランぺと同じく打撃による貢献度の大きかったデンゼル・リチャードソン(CF/L&Dアムステルダムパイレーツ/シント・マールテン島)です。ランぺよりも年齢が若く、盗塁による得点貢献もランぺより高いですが、打撃系スタッツが僅かに届かず2位となりました。ランぺ以上の打席数を与えられていたら、1位と2位が入れ替わっていたかもしれません。


3位 ラース・ハイヤー Total 20.0pt

 (投球 +19.8/守備∔0.2)

 3位にランクインしたのは2019年シーズンのリーグ最優秀投手に選ばれたラース・ハイヤー(SP/ホーフトドルプ・パイオニアーズ/オランダ本国)です。シアトル・マリナーズのプロスペクトだったハイヤ―は現在25歳。2位のリチャードソンも同じく25歳で、本人にその気があるかわかりませんが、年齢的にはまだ上位のリーグで活躍するチャンスがあってもいい年齢かなと思います。昨年のプレミア12では、将来のメジャーリーガー候補だらけのアメリカ代表と対戦。最後は一発を浴びてしまいましたが、トッププロスペクトのジョー・アデル(CF/ロサンゼルスエンジェルス)から三振を奪っています。


続いて、4位以下含めたランキングトップ20は以下の通りです。

4位にはオランダ代表の常連で高い三振率をマークしたオーランド・イェンテマ(SP/キュラソー・ネプチューンズ/ドミニカ共和国)。守備指標でNo.1に輝いたルエンドリック・ピテルネッラ(RF/HCAW)は打撃スタッツはリーグ平均レベルで、ほぼ守備の貢献だけで11位にランクインしています。

 ポジションで見ていくと、捕手のNo.1はロドニー・ダール(C/HCAW)が攻撃と守備両方の面で高い得点貢献値をマークしていました。また、オランダ代表のメジャーリーガーがポジションかぶりして交通渋滞を起こしている二遊間ですが、セカンドでNo.1のベンジャミン・ディール(2B/キュラソー・ネプチューンズ)は全体で6位。またWBC’17オランダ代表のスティン・ファンデル・ミール(SS/キュラソー・ネプチューンズ)がショートでNo.1を獲得し、全体では17位でした。彼らがメジャーリーガーだらけのWBCオランダ代表に割って入るのは至難の業ですが、東京オリンピックの予選や次回プレミア12などではチャンスがあると思いますので、何とか頑張ってもらいたいものです。

 個人的に一番注目したい選手はピテルネッラですね。年齢的にも若くアメリカ進出を希望しているようですので、ディディ・グレゴリアス(SS/フィラデルフィアフィリーズ)のように、オランダ国内リーグ出身の選手として、アメリカで活躍していってもらいたいものです。


最後に20以下の注目選手をピックアップしてみました。

 日本の独立リーグ琉球ブルーオーシャンズに復帰した吉村裕基は全体33位。打撃よりも守備での貢献度が高かったという結果でした。また、オランダ代表の常連で、昨シーズの最優秀投手だったディエゴマー・マークウェルは全体32位でした。同じくオランダ代表常連のシャーロン・スコープ(ジョナサン・スコープの兄)は全体38位でした。


と言う訳でフーフトクラッセ特集完結です!ありがとうございました。

~以上~


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