野球プエルトリコ代表 選手名鑑

| 3度目の決勝進出の鍵は世代交代

プエルトリコ代表と言えば、選手・スタッフが頭を金髪に染めて結束を高めるスタイルが有名で『チーム・ルビオ(金髪)』の愛称で知られる。その団結力を示すが如く、過去のWBCでは厳しい組み合わせながらも一度も1次ラウンド敗退をしていない。次回大会1次ラウンドは母国サンファンでの開催が決まり、その記録はどうやら継続しそうだ。しかし、悲願の初優勝を目指す上では課題は多い。1つは選手の高齢化。F・リンドーア、J・バエズ、C・コレアなど、スター選手は次回大会で30歳オーバー。若手も台頭しているがタレントは少ない。もう1つは先発投手。優秀なリリーバーは多いが、メジャーで先発ローテを担える程の投手は足りておらず、プエルトリコ系選手のリクルーティングが必要だ。

ホゼ・べリオス(SP/トロント・ブルージェイズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'13,'17,'23年WBCプエルトリコ代表。同国の先発投手の柱的存在だが、WBC通算防御率は13.9と相性が良くない。'23WBCでもベネズエラ打線につかまり1回6失点でノックアウト。次回大会で雪辱を果たしたい。シンカー/4シームに、スラ―ブとチェンジアップを投げる。




マーカス・ストローマン(SP/ニューヨーク・ヤンキース)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。’17年WBCではアメリカ代表としてもプレイし決勝戦の勝利投手となった。'23WBCでもニカラグア戦とメキシコ戦に先発し9回3失点という内容。シンカー、カッターなど多彩な変化球でゴロを量産する。大のワイン好き。




セス・ルーゴ(SP/カンザスシティ・ロイヤルズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'17年WBCプエルトリコ代表。父方の祖父がプエルトリコ出身。メジャー8年目となる2023年シーズンに先発投手に再転向。92マイルの4シーム/ シンカーに、メジャー屈指の回転数のカーブなど様々な”曲がる系”を操る。ベテランだがプエルトリコ代表ローテに加えたい存在。




フェルナンド・クルーズ(RP/シンシナティ・レッズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBC、’18年中米カリブ競技大会プエルトリコ代表。Cam-Amリーグやメキシカンリーグなどを経て30歳を超えてからメジャーデビューした遅咲きの投手。一時期はウィンターリーグ専門だった時期も。回転の少ない遅いスプリッターが武器でそれを多投する。




アレクシス・ディアス(RP/シンシナティ・レッズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。E・デイアスの弟。'23WBCではベネズエラ戦,ドミニカ共和国戦,メキシコ戦の強豪との対戦で起用。ドミニカ共和国戦後に負傷離脱した兄を想い準決勝に登板したが1アウトも取れず3失点で敗戦投手に。登場曲は『マタドール』。




エドウィン・ディアス(RP/ニューヨーク・メッツ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

’17,'23年WBCプエルトリコ代表。世界のトップクローザーの1人。’23WBCではドミニカ共和国戦勝利後の歓喜の輪の中で、右膝靭帯を断裂する重症を負い戦線離脱。2024年シーズンから復帰した。100マイル近い速球とスライダーで圧巻のパフォーマンスを見せている。登場曲は『マルコ』。





ジョー・ヒメネス(RP/アトランタ・ブレーブス)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

ブレーブスのセットアッパー。4シームとスライダーの2球種で高い奪三振率を誇る。極端なフライボーラーだが、2024年シーズンは4シームの割合を大幅に減らしスライダーの増やすことで、被HR率やHR/FBを大きく改善させている。




ジョバンニ・モラン(RP/ミネソタツインズ(3A))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。メジャーでも高い奪三振率を誇るサウスポー。'23WBCではベネズエラ戦,ドミニカ共和国戦,メキシコ戦と強豪相手に登板。2回2/3で5三振を奪ったが、2つの四球と1HRを浴びた。球種は4シームとチェンジアップ。2024年はマイナー契約。




エミリオ・パガン(RP/シンシナティ・レッズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'17,'23年WBC、'15年Premier12プエルトリコ代表。’23WBCでは初戦のニカラグア戦のみに登板。無失点に抑えた。高めへの4シームを軸に、低めにカッター/スプリッターを投げる。典型的なフライボーラー。




ホルヘ・ロペス(RP/シカゴ・カブス)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

’17,'23年WBCプエルトリコ代表。'23WBCではベネズエラ戦,ドミニカ共和国戦,メキシコ戦と強豪相手で起用されたが3回無失点の活躍。2024年はメッツと契約も5月に大谷翔平からの被弾をきっかけに審判と揉め、更にチーム批判でDFAに。その後カブスとマイナー契約。




アンソニー・マルドナード(RP/マイアミ・マーリンズ(3A))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。'23WBCでは初戦のニカラグア戦の1登板のみだが無失点に抑えた。2024年にメジャーデビュー。シンカー以外に変化球はスライダー/カッターの2機種。フライボーラータイプ。




ドゥウェイン・アンダーウッドJr.(RP/ニューヨーク・ヤンキース(3A))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

’23年WBCプエルトリコ代表。アメリカ出身だが母親がプエルトリコ系。’23WBCでは3試合に登板し3回無失点。ヒットも1本も打たれなかった。球種はシンカー/チェンジアップ/カッター/カーブの4球種。2024年はマイナー契約でのスタートだった。




ヤクセル・リオス(RP/ニューヨーク・メッツ(3A))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。’23WBCではベネズエラ戦以外の全ての試合に登板。3回2/3を無失点に抑えた。シンカー/4シームの速球以外に、スライダーとスプリットを投げ込む。ここ6年で5球団を渡り歩くジャーニーマンぷり。




ニコラス・パディーヤ(RP/シカゴ・ホワイトソックス(3A))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。'23WBCではニカラグア戦,ベネズエラ戦,ドミニカ共和国戦に登板。2回1/3を無失点に抑える好投を見せた。リリーフだが球種が多く、スウィーパー、カッターの他にシンカー、カーブを投げ分ける。




ヴィクター・カラティーニ(C/ヒューストン・アストロズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

メジャー経験豊富なベテランキャッチャー。守備スタッツは良かったり悪かったり波があるが、近年打撃成績も徐々に向上している。スイッチヒッターだが左打席の方がパワーがありHRも多い。




クリスチャン・バスケス(C/ミネソタ・ツインズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBC、'11年IBAF W杯、'11年パンアメリカン大会プエルトリコ代表。’23WBCでは主にDHで出場。打率.333/OPS 1.042の活躍。だがタイプとしては守備型で、特にフレーミングの技術に優れている。




トーマス・ニド(C/シカゴ・カブス)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

こちらもメジャーでの経験が豊富なベテランキャッチャー。守備型で盗塁阻止やPop Time、フレーミングはメジャー平均以上のレベル。両親は共にオリンピアンで父親はテニス、母は水泳の選手。




ホゼ・ミランダ(1B,3B/ミネソタ・ツインズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

ツインズの若手内野手。'23WBCは肩の負傷で辞退。所属チームではサードでの起用が多いが守備指標UZRはマイナス。代表ではC・コレラや守備の良いE・リベラがいるためファーストでの起用と予想。空振りが少ないがChase%が悪く、積極的に振ってくるタイプ。




エドウィン・リオス(1B,DH/シンシナティ・レッズ(3A))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

2019年にメジャーデビュー。ドジャース時代は30試合前後の出場機会を得ていたが、ここ数年は下降気味。2024年はレッズとマイナー契約。3A級ではOPS.800を超える成績を残しており、何とかメジャーに返り咲きしたいところ。




ハビアー・バエズ(2B,SS/デトロイト・タイガース)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'17,'23WBCプエルトリコ代表。2021年にデトロイトと大型契約を結ぶも、近年の成績が下落傾向。所属チームではショートだが、代表ではF・リンドーアと二遊間を組む。グラブトス技術が芸術的で「El Mago(魔術師)」の愛称を持つ。’17WBCでもノールックタッチで盗塁を阻止した。




エンマニュエル・リベラ(3B,1B/マイアミ・マーリンズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。コーナーインフィールダー。本塁打が少なく長打力は物足りないものの、守平均以上の備範囲が売り。’23WBCでは全試合4番サードで出場。HRは無かったものの、最低限C・コレアの不在を埋める活躍は見せた。




フランシスコ・リンドーア(SS/ニューヨーク・メッツ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'17,'23年WBC、'14年中米カリブ競技会プエルトリコ代表。攻守においてメジャーを代表するプレイヤーでシルバースラッガーとゴールドグラブの両賞を獲得。過去のWBCでは全てOPS1.000超えの活躍。スニーカーマニア。




カルロス・コレア(SS,3B/ミネソタ・ツインズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'17年WBCプエルトリコ代表。2023年に6年総額2億ドルの大型契約でツインズ入り。所属チームではショートだが’17WBCでは大会最優秀三塁手に選出される。代表ではF・リンド―アが出場となるとサード起用が濃厚。'23WBCは第二子誕生のため辞退。





ダレス・ハーネイス(SS,3B/オークランド・アスレチックス)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

2024年に開幕メジャーデビューも、残念ながら5月には左足首の負傷でIL入り。全体的なスタッツは平均的も守備範囲は広め。父親のフアン・ハーネイスも3A級のプロ野球選手だった。




エドウィン・アローヨ(SS/シンシナティ・レッズ(2A))Baseball-Reference   Fangraphs

レッズ傘下のトッププロスペクト。マリナーズから2位指名したが、2022年にはトレード要員でレッズ入り。スピードもありバランスの取れた遊撃手。右利きだが練習をした左投げを習得。2024年は左肩の手術でIL入り。




MJ・メレンデス(LF,RF/カンザスシティ・ロイヤルズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。打率は低いが2桁本塁打をマークするなどwRC+は100を少し下回るレベル。元捕手ということもあり肩はメジャーでも上位に入るが、守備範囲が狭く全体での指標はマイナス。




エディ・ロサリオ(LF/FA)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

’13,'17,'23年WBCプエルトリコ代表。メジャー歴10年以上のベテラン外野手。'23WBCでは全試合レフトで先発出場。打率は2割を切ったが2本の本塁打を放った。2024年シーズンはマイナー契約も開幕ロースター入りを果たしたが、8月にFAに。




エリオット・ラモス(LF,CF/サンフランシスコ・ジャイアンツ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

ヘンリー・ラモスの弟。ジャイアンツ傘下のトッププロスペクトで、2022年にメジャーデビューし、2024年シーズンはキャリアハイの勢い。自身初の2桁HRをマークしている。




ネルソン・ベラスケス(RF,LF/カンザスシティ・ロイヤルズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。同大会ではイスラエル戦,メキシコ戦に出場。パワー面に注目が行くが、走力や肩の指標が良かったりする。オフには母国のWLに度々参戦しカリビアンシリーズにも出場した経験あり。




ジョナサン・ロドリゲス(RF,LF/クリーブランド・ガーディアンズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

2024年にメジャーデビュー。ガーディアンズ傘下2A,3Aで順調に成績を積み上げてきており、特にパワー面での評価が高く三振は多いが5割を超える高い長打率をマークした。




ヘンリー・ラモス(RF,LF/斗山ベアーズ(KBO))Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'23年WBCプエルトリコ代表。同大会では代打での1打席のみの出場機会だった。2024年シーズンからは韓国KBO斗山に入団。好調をキープしている。弟のエリオットもメジャーリーガーで、兄のエクトルはプエルトリコ代表のサッカー選手だった。




ウィリ・カストロ(OF,3B,2B,SS/ミネソタ・ツインズ)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

走攻守にバランスの取れたユーティリティプレイヤー。ツインズ移籍と共に打撃が向上。2023年シーズンには33盗塁をマーク。プエルトリコ出身だが、育ちはドミニカ共和国。E・ヘルナンデス同様、人材不足の中堅手での起用が予想される。




エンリケ・ヘルナンデス(SS,3B,2B,CF/ロサンゼルス・ドジャース)Baseball-Reference   Fangraphs   Baseball-Savant

'17,'23年WBCプエルトリコ代表。MLBを代表するユーティリティプレイヤーで2020,2021年にFielding Bible Awardに表彰。ここ数年は長打力などが下降気味でwRC+も70台。'23年WBCでは全試合センターで先発。F・リンドーアと不動の1,2番コンビを形成した。



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