野球パキスタン代表 選手名鑑

| 若手台頭でWBC予選初勝利なるか?

2022年開催のWBC予選ではアルゼンチン,ニカラグアに縦続けに敗れ、未勝利で大会を終えたパキスタン代表。代表チームにプロキャリアを経験した選手はほぼおらず、地元でプレイするアマチュア選手とアメリカの大学でプレイする若手選手によるチーム構成となっている。現役プロ選手を擁するWBC予選出場ライバル国と比べれば、戦力的には圧倒的に劣っているのが実情だろう。それでも近年90マイル以上の速球を投げられる若手投手が台頭してきており、前回WBC予選で見せたような四死球,暴投の多さが改善されれば、悲願の予選初勝利への期待も高まりそうだ。

ムシャラフ・カーン(SP/?)

’23年アジア選手権パキスタン代表。パキスタン出身。パキスタンの将来を担うプロスペクト。身長196㎝という体格に恵まれ、球速は90マイル(=144kmh)前後。'23年のアジア選手権では侍社会人代表戦に先発し2回3失点。将来は21歳までに球速100マイルを投げるのが目標。




アマ―ン・カーン(SP/セントルイス大学(NCAA))

'22年WBC予選、’23年アジア選手権パキスタン代表。シカゴ出身。M・カーンと共にパキスタン代表の将来を担う有望株。速球の球速は143~148kmh程度。アジア選手権でのパフォーマンスで一気に注目を集めた。兄は同じく代表のアレックス。2024年にNCAA1部セントルイス大学に入学。




アダム・カーン(SP/ブリティッシュコロンビア大学(NAIA))

'22年WBC予選パキスタン代表。WBC予選ではアルゼンチン戦にリリーフ登板し1回1/3を被安打5,4失点と打ち込まれた。パキスタン系カナダ人で、ブリティッシュコロンビア大学(NAIA)の出身。所属する大学




ムハンマド・アスラム(RP/?)

'22年WBC予選、’18年アジア競技大会、'23年アジア選手権パキスタン代表。パキスタンでも田舎であるヴァハリ出身の左腕。近本(現阪神)ら擁する侍社会人代表に登板し3回2/3で5失点と打ち込まれた。WBC予選ではリリーバーでチーム最多の3回を投げ1失点の出来。




ムハンマド・ゾハイブ(SP,RP/?)

'16,'22年WBC予選、’23年アジア選手権パキスタン代表。パキスタン出身のベテラン左腕。'23年のアジア選手権では、香港線とフィリピン戦に先発。フィリピン戦では2点リードされながら7回まで粘るも敗戦投手に。




野宮ハヤット夢咲(RP/スカジットバレーカレッジ(NWAC))Baseball-Reference

帝京高校出身。父親がパキスタン出身。高校時代には副主将を務め、投手以外に捕手,外野,一塁手を経験。渡米してからは投手と外野で挑戦中。速球の球速は89-90マイル(143-145kmh)程で、2シーム、スライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩な変化球を持つ。




サイード・アリ・シャー(RP/フィランダー・スミス・カレッジ(NAIA))Baseball-Reference

'22年WBC予選、’23年アジア選手権パキスタン代表。パキスタン出身。WBC予選には若干15歳ながら代表に選出され、ニカラグア戦でモップアップを務めた。大学でのスタッツを見ると四球を連発しており、起用には心配が付きまとう。




ムハンマド・シャー(C/?)

'22年WBC予選、’23年アジア選手権パキスタン代表。パキスタン出身。Baseball Unitedのショーケースにも選出された有望株。WBC予選ではベテランのウマイル・イムダッド・バティが正捕手を務めたため出番が無かったが、アジア選手権では少し出場機会が増。




イヤド・アンサリ(C,1B/ペンサコーラ・ステート・カレッジ(NJCAA))

'22年WBC予選パキスタン代表。カナダ オンタリオ出身。'22年WBC予選では主にファーストで出場。打率.500/OPS 1.458と大活躍。有名クリケット選手の甥らしい。




サミール・カトリ(1B/アマチュア)

’23年アジア選手権パキスタン代表。ヒューストン出身でアストロズファン。テキサス州立大学でスポーツの学位を持つ。西アジアカップの際にパキスタンに来るなどナショナルチームにかける想いは大きい。




アマール・マフムード(1B,LF/ノースイースタン・ジュニア・カレッジ(NJCAA))

'22年WBC予選、’23年アジア選手権パキスタン代表。カナダ出身。’22年のWBC予選ではアルゼンチン戦にファーストで先発出場、ヒットを1本放った。ファーストまで 4.05 秒で走る俊足が武器。




ハートリー・ラーマン(2B,SS/ジェームズ・マディソン大学(NCAA))

アメリカ出身。アジリティのあるパキスタンのプロスペクト。所属する大学はNCAA1部。身長は175㎝と体格は大きくないが、今後の成長に期待。




アレックス・カーン(3B,2B/レノア・ライン大学(NCAA))Baseball-Reference

'22年WBC予選パキスタン代表。アマーン・カーンの兄。同予選ではサードを務め、打率.429/OPS .929と活躍。スポーツマネジメントの学位を持つ。NCAA1部のウェスト バージニア大学から2部のレノア・ライン大学に移った。NCAAでの打撃は打率2割弱と苦戦。




ザン・フォン・シュレーゲル(SS/セントトーマス大学)Baseball-Reference

'22年WBC予選パキスタン代表。同予選ではショートで先発、打率.167/OPS.453と打撃では貢献 できず。所属するセントトーマス大学はNCAA1部。長打はないが出塁を増やしてクリーンナップにつなげていきたい。




ランス・カーン(LF,RF/セント・トーマス大学(NCAA))Baseball-Reference

NCAA3部のセント・トーマス大学の野球部に所属。所属チームでは基本控えで三塁を守っており、代表での起用ポジションと違いがあるのは気になる所。




ワシム・アクラム(CF/パキスタン陸軍)

’23年アジア選手権パキスタン代表。同大会では最初は1番を打っていたが、途中から4番に変更となった。格上相手に打線が低調な中、唯一優秀な打撃スタッツをマークしており、チーム内で唯一HRを放っている。




サミ・カーン(CF/?)

'22年WBC予選パキスタン代表。メリーランド州出身。WVUポトマック・ステート・カレッジ(NJCAA)出身。’22年WBC予選にはセンターで先発したものの、出塁できずに大会を終えた。




ローハン・シャー(RF,LF/アマチュア)

’22年WBC予選パキスタン代表。この時は投手で登録されていた。”シデタル”と呼ばれるサウスカロライナ州の陸軍士官学校(NCAA1部)出身。現在は、Fifth Third National Associationという金融サービス企業で働く。’22年のWBC予選では4番を務め打率.200/OPS.733。




ムハンマド・ユナス(RF/パキスタン陸軍)

’23年アジア選手権パキスタン代表。23年アジア選手権での打率は.250。長打率も.250と長打が出なかったが、盗塁は5試合で4つ決めるなど足を使って貢献。





ピアース・カーン(2B,OF/セントトーマス大学(NCAA))Baseball-Reference

'22年WBC予選パキスタン代表。テキサス州リッチモンド出身。NCAA3部の大学でプレイしている。内野であればどこでも守れ、外野も守れるユーティリティ性を持つ。




1コメント

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  • ラクテン

    2024.09.08 15:16

    U18で代表入りしていたジャン・ハスネン(三沢高)や、パキスタンハーフの菊地ハルン(千葉学芸高)辺りは候補に入らないでしょうか?