【Premier12】組合わせ発表~立ちはだかるプロ野球助っ人外国人~

少し前の話ですが、2月13日に今シーズンオフに開催されるPremier12の組合せが、主催する世界野球ソフトボール連盟(WBSC)より発表されました。日本はGroup Bに割り当てられ、ホスト国の台湾、中南米の雄 プエルトリコとベネズエラと同組になりました。因みに当サイトの組合せ予想(こちら)では、台湾、プエルトリコ、オランダでしたので、1組だけ外してしまいましたがほぼ予想通りの対戦相手でした。このPremier12は、東京オリンピックの予選を兼ねており、前回の第1回大会と比べて明らかに参加国にとってのプレゼンスが高まっています。この大会は、メジャーリーガーはMLB球団から参加が許されていませんが、日本のプロ野球やマイナーリーガー、韓国,台湾,メキシコなどのプロ野球リーグ所属の選手は参加可能です。結果的に、世界で2番目にレベルの高い日本プロ野球(NPB)所属の選手は、大会参加選手の中で最もレベルの高い舞台で戦っていることになります。つまり、日本以外の国にとってNPB所属の選手(日本人から見ると”助っ人外国人選手”)がチームに参加してもらえるか、もらえないかは、チーム戦力を大きく左右することになります。今回は、日本と同組になった台湾、プエルトリコ、ベネズエラの助っ人外国人選手を特集してみます。


育成・2軍クラスが多い台湾

台湾出身のプロ野球選手で、最も有名なのは陽岱鋼(ヨウ・ダイカン/CF/読売)でしょう。最初に入団した北海道日本ハム時代から今年でプロ生活13年目になります。見た目は若いですが、年齢的にもベテランの域に達しており、国際大会でも活躍も後数年といったところでしょう。陽選手の次に期待がかかるのが、今季から北海道日本ハムに入団する”台湾の4割打者”こと王柏融(ワン・ポーロン/CF/北海道日本ハム)です。この2人に台湾プロ野球リーグCPBLの強打者を加えた打線は、強力な侍ジャパン投手陣にとっても厳しい相手になりそうです。

打者の一方で、ウィークポイントなのは投手陣です。今季実績を残せたのは、陳冠宇(チェン・グァンユ/SP/千葉ロッテ)と宋家豪(ソン・チャーホウ/RP/東北楽天)位でした。台湾で期待されていた郭俊麟(グォ・ジュンリン/SP/埼玉西武)は、今季3試合に留まり、他の台湾人投手も1軍に上がることは出来ていません。陳冠宇投手は台湾にとって数少ない先発の切り札ですから、日本戦よりも力の劣るプエルトリコかベネズエラ戦での登板が予想されます。そう考えると、打線は脅威ですが投手陣の層は厚くないので、試合序盤に接戦になっても、終盤にかけて突き放すチャンスが訪れそうです。


プエルトリコは打線に厚みを増せるか?

次にプエルトリコですが、今季はプエルトリコ出身のプロ野球選手はあまり多くありません。ただ、キーマンになりそうなのは昨季セ・リーグ本塁打王を獲得したネフタリ・ソト(UT/横浜DeNA)でしょう。打撃はもちろん、ファースト、セカンド、外野を守れるユーティリティ性も国際大会では重宝される存在です。プエルトリコ代表チームとしては、是非ともチームに加わって欲しいメンバーでしょう。更に昨季打率3割をマークしたスティーブン・モヤ(OF/中日)も試合数は少ないながら、貴重な戦力になりそうです。ソト選手に加え、今季から千葉ロッテに新加入したケニス・バルガス(DH/千葉ロッテ)が活躍すれば、ソト、バルガスの強力なクリーンナップが形成できそうです。


全員集まったらかなり強い、バランスの良いベネズエラ

ベネズエラはドミニカ共和国に続きメジャーリーガーを多く輩出している国で、マイナーリーガーも含めて選手が上手く集められると、かなり手強いチームになると予想されます。NPB所属のベネズエラ人選手はかなり粒揃いです。投手陣ですが、先発投手で昨季14試合登板したエディンソン・バリオス(SP/横浜DeNA)、そして今季から東京ヤクルトに新加入したアルバート・スアレス(SP/東京ヤクルト)の2枚がいます。リリーフには、横浜DeNAで53試合に登板したエドウィン・エスコバー(RP/横浜DeNA)がいます。もし、WBCベネズエラ代表で最速161kmのロベルト・スアレス(RP/福岡ソフトバンク)がトミージョン手術から復活できれば、侍ジャパンのバッター陣にとっても手強い相手になりそうです。

打者には、ホゼ・ロペス(1B/横浜DeNA)、エルネスト・メヒア(1B・埼玉西武)の2人のベテランがいますが、メヒアは昨季打率.212と不振に苦しみました。ホゼ・ロペスもファーストの守備は秀逸ですが既に35歳。怪我のリスクが常に付きまとう年齢になっていますから、シーズンオフに開催される国際大会に向けて果たして参加できるか?ロペス抜きの打線ならば、マイナーリーガー中心の情報の少ない打線となりそうです。


この他にもNPBの助っ人外国人が加わることで、侍ジャパンの脅威になりそうな国は沢山あります。特に、ドミニカ共和国は読売や広島が育成枠で育て上げた選手や、中日のドミニカンルートから獲得した選手が多くいますので、侍ジャパンにとって一番の脅威になるでしょう。また、気を付けたいのはやはり先発投手です。オランダにはリック・バンデンハーク(SP/福岡ソフトバンク)、カナダにはアンドリュー・アルバース(SP/オリックス)など、ロースコアのゲームに持ち込まれそうな先発投手が何人かいます。こういった投手に足元をすくわれないよう気を付けていきたい所です。


以上、今回も当サイトをご覧頂きありがとうございました。

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