【Premier12】見えてきたキューバ代表の顔ぶれ

今月7月に行われるパンアメリカン競技大会。アメリカ大陸版のオリンピックに相当するこの大会で、野球キューバ代表は海外リーグに派遣中の選手を呼び寄せてまで金メダルを狙いにいっています。このパンアメリカン競技大会では、1971年から2007年リオデジャネイロ大会までキューバ代表が10連覇を達成するなど圧倒的な成績をマークしていましたが、ここ2大会はカナダ代表が連覇しており、キューバ代表も簡単には勝てない大会になってきました。(因みに、この時のカナダ代表にはアンドリュー・アルバース(SP/現オリックスバッファローズ)など、後に日本でもプレイするカナダ人選手が多くメンバー入りしていました。)


パンアメリカン大会のメンバーから見えてきた顔ぶれ

このパンアメリカン競技大会の後の11月には、東京オリンピックの出場権がかかったプレミア12が控えています。基本的にパンアメリカ競技大会の主なメンバーがプレミア12でも代表入りしてくるだろうと思われます。今現在、様々なメディアからの情報をまとめると、パンアメリカン大会のキューバ代表メンバーは下記のような顔ぶれになってくるだろう見られています。

これまでキューバ代表の主砲をつとめたアルフレッド・デスパイネ(DH/福岡ソフトバンク)は契約の関係で欠場するものの、ユリスベル・グラシアル(LF/福岡ソフトバンク)やイバン・モイネロ(RP/福岡ソフトバンク)、ライデル・マルティネス(RP/中日)など日本のプロ野球でも主力として活躍している選手も含まれています。しかし、選手の多くはキューバ国内リーグ”Serie De Nacional”に所属しているメンバーです。キューバリーグは、打高投低と知られていますので、国内での成績がどんなに高打率だったとしても、海外に出ると全く歯が立たなくなるケースもあり得ます。


キューバ国内組の遠征試合での成績

そのキューバ国内組は、4月から選抜チームを結成して、メキシコやカナダ,アメリカなど海外で様々なチームと遠征試合を繰り返してきました。そこで、キューバ代表国内組の実力を見極めるため、キューバリーグではなくCan-Amリーグやアメリカ大学代表チームとの対戦試合での成績から、注意すべき選手はだれか見ていきたいと思います。また、海外組に関しては、所属先チームでの成績をそのまま掲載しています。

まず、投手から見ていきますと、先発のフレディ・アルバレス(SP/ビジャ・クララ)が防御率2.16と安定した成績をマークしています。速球はそこまで速くないものの、大崩れしないのが持ち味。後ろに繋げれば、モイネロやR・マルティネスといったプロ野球組のリリーバ―が控えているので、そこまでどうするかが鍵となりそう。

次に打者です。国内組ではキューバ選抜チームの主軸だったヨルダニス・サモン(1B/インドゥストゥリアレス)とラウル・ゴンザレス(3B/シエゴ・デ・アビラ)が、海外チーム相手に打率3割超えをマークしています。海外組では、メキシカンリーグでプレイしているロエル・サントス(CF/タバスコ、元千葉ロッテ)が好調をキープしています。また、スタイラー・ヘルナンデス(RF/ケベック・キャピタルズ)も、OPS.923と海外選手相手でも好成績を続けています。

一方で、今回キューバ国内で物議を呼んだのが、”キューバの至宝”ことフレディ・セペダ(DH/サンクティ・スピリトゥス、元読売)の選外です。しかし、セペダ選手の海外遠征シリーズでの成績は、打率.162、OPS .532 と芳しいものではありませんでしたので、正直年齢のことも考えるとメンバーから外れても致し方ないのかな、といった感じです。


亡命により依然として戦力ダウンが懸念されますが、個々で見ていくとまだまだ侮れない選手はいそうです。


以上、今回も当サイトをご覧頂きありがとうございました。



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