韓国/台湾プレイヤーランキング 2017-19(打者編)

■朴炳鎬(1B/キウム・ヒーローズ)

 1位になったのは元メジャーリーガーでプレミア12韓国代表の主砲を務めた朴炳鎬(パク・ピョンホ)。打撃wRAAが+19.7点は、日本のプロ野球選手で例えると岡本和真(1B,LF/読売)や井上晴哉(1B/千葉ロッテ)辺りと同じような打撃レベルで、打率は.250位で本塁打が30本前後の成績に該当します。

 岡本和真 > 打率 .265  本塁打31 >wRAA +20.9

 井上晴哉 > 打率 .252  本塁打24 >wRAA +18.3

ただし朴炳鎬の一塁手としての守備RFFが+8.4点と高得点をマークしたたため、その分全体18位、韓国台湾勢では1位という結果になりました。元々そのパワーから繰り出される長打力が魅力でしたが、2016-2017年のメジャー挑戦では良い結果が出ず、昨年の第2回プレミア12でも主砲としての役割を果たせず終わってしまいました。国際舞台では目立った活躍ができておらず、変化球主体の日本プロ野球は相性が悪そうなのでNPB換算の成績よりももっと成績を落とすかもしれません。


■林立(3B/Lamigoモンキーズ)

 注目は3位の林立(リン・リー)です。ランキング上位には30歳前後のベテラン野手が多い中で、林立はまだ20歳前半とこれからの伸びしろが期待できます。昨シーズンCPBL3年目でキャリアハイの成績を残し、CPBLでの打率.389/本塁打20本をマーク。今のところ中距離打者タイプで、左右の違いはありますがNPBに移籍した王柏融(LF/北海道日本ハムファイターズ)に近いタイプのように見えます。NPB換算したwRAAは+16.6と打撃ではまずまずの貢献度レベルです。ただ、昨シーズン主に守っていたサードは、日本ではパワーヒッターが求められるポジションなので、日本の球団からはパワーのあるアメリカやラテン系の外国人選手の方がコスパが良いと感じられてしまうかもしれません。一応セカンドとショートも守っていてRFF守備得点の値も悪くないので、もっとユーティリティ性をアピールすれば若い段階での海外移籍の道が開けてくるように思います。親会社が楽天に変わったのもチャンスかも?


■11位以下の注目選手/プロスペクト

13位に今シーズン阪神に加入したジェリー・サンズ(RF/元キウム・ヒーローズ)がランクインしています。昨シーズン打高投低の韓国KBOリーグで打率.305、本塁打28本をマークしたサンズですが、この韓国での成績をNPB変換すると打率.277/長打率.489/出率率.354という結果に。数値だけで比較すると日本に移籍してきた頃のカルロス・ペゲーロ(RF/LGツインズ)の成績に近いです。サンズを獲得した阪神球団からするとC・ペゲーロのレベルまで活躍できるかが期待値であり合格ラインになるのだろうと思います。ただ、打者不利の甲子園、且つ他の球団より競争の激しい阪神タイガースの外国人枠争いをしなければならないでので、ペゲーロより難易度は高いでしょう。W・ロザリオの時よりもう少し暖かい目で見てあげてもいいのかもしれません。

他には、姜白虎/カン・ベクホ(RF/KTウィズ)、金河成/キム・ハソン(SS/キウムヒーローズ)、李政厚/イ・ジョンフ(OF/キウム・ヒーローズ)など、若手ながらプレミア12韓国代表に入った選手や、台湾のプロスペクト蘇智傑/スー・ジージェ(LF/統一ライオンズ)辺りは、全体ランキングで下位に留まっています。特にプレミア12でもベストナインに選手された金河成は、例年よりも守備RFFがマイナスで低調でした。例年通り守備でプラス評価を受けられていればもっとポイントを伸ばし、韓国台湾ランキングではベスト10入りもできた選手だと思います。

~次回『投手編』に続きます~

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