各国のプロ野球リーグがシーズン真っ只中ですが、11月に開催される国際大会Premier12に向けた各国代表の動きがちょくちょく出てきているので、簡単にまとめてみました。
メキシコはメジャーリーガー召集諦めず
今年3月に日本代表“侍ジャパン”と強化試合を行ったメキシコ代表が、Premier12の候補メンバーの63名を発表しました。
今回注目なのは、現実的に出場が可能そうなメキシカンリーグや日本のプロ野球でプレイする選手以外に、現役バリバリのメジャーリーガーがリストに含まれていることです。メキシコ代表にとってPremier12は東京オリンピック出場のかかった大事な大会ですが、本番である東京オリンピックにはメジャーリーガーの参加が許可されないと見るのが一般的な見方です。WBC以外の国際大会にメジャーリーガーの召集は難しいと、メキシコ野球連盟FEMEBEも理解していると思いますが、今回の発表からは『何とかメジャーリーガーを呼んでメキシコ代表を盛り上げよう!』という想いが垣間見えます。
前回2015年のPremier12では、メキシコ野球連盟FEMEBEとメキシカンリーグLMBとの間で選手派遣を巡るトラブルがあり、アメリカ系メキシコ人マイナーリーガーをかき集めた寄せ集め集団でした。(それでも大会4位という成績は見事ですが・・・。)今回は両者が連携し、“出来る限り”で最強のメンバーを召集しようという意気込みが感じられます。
しかし、何故召集が難しいと分かりながらもメジャーリーガーをリストに載せたのでしょう?恐らく、普通にメジャー球団と契約中の選手がPremier12に出場することは難しいと思います。ですが、もしその選手がフリーエージェントの状態だったらどうでしょう?今年3月の侍ジャパンとの強化試合でも、試合前には当時フリーエージェント中だったセルジオ・ロモ(RP/現マイアミ・マーリンズ)などの現役メジャーリーガーが召集されるというニュースも出ていました。結局マーリンズとの契約がまとまり出場しませんでしたが、もしFAのままだったら出場していた可能性が十分あったと思います。事実セルジオ・ロモは、遡ること2016年11月に侍ジャパンとメキシコ代表の強化試合に参加しており、WBC以外で現役メジャーリーガーが出場する初めてのケースで、ちょっとした話題になりました。
今回のリストの中には、まだまだ年俸調停権も取得できてない若いメジャーリーガーもいますが、1年契約で今シーズンオフに契約が切れる選手もいます。まさに、既出のセルジオ・ロモや、他にもオリバー・ペレス(RP/クリーブランド・インディアンズ)、マルコ・エストラーダ(SP/オークランド・アスレチックス)が1年契約です。近年メジャーリーグのFA市場は動きが毎年遅くなっており、特に中堅ベテラン選手は契約がまとまり難くなっています。もしかしたら、今年11月のPremier12でメキシカンメジャーリーガーを擁するメキシコ代表と、侍ジャパンが対戦することがあるかもしれません。
出典:https://www.milb.com/mexican/news/preselecci243n-de-m233xico-para-el-premier-12/c-307334658
キューバ代表は強化試合調整中
キューバの国内リーグ“セリエ”は、現在シーズンオフの時期です。日本のプロ野球やイタリアなどの海外球団に派遣されている選手を除いて、キューバ代表候補のメンバーは現在メキシカンリーグの球団との強化試合に取り組んでいます。
東京オリンピックへの出場権をかけた戦いである、7月のパンアメリカン競技大会や11月のPremier12までには、まだまだ日数がありますが、それまでの間対戦相手と試合の調整をしているようです。来月6月には、毎年恒例のアメリカ・カナダの独立リーグ“Can-Amリーグ”に単独チームとして参加する予定で、更に7月にも定期的に開催されているアメリカの大学代表チームと対戦予定です。他には6月末にニカラグア、7月にはドミニカ共和国の代表チームと対戦するという情報が流れています。キューバの国内組を強化試合の連戦を組むことで、果たしてどこまでチームを底上げできるのか?結果も含めて要注目です。
台湾はオールスター戦のフォーマットを変更
台湾では、台湾プロ野球リーグCPBLのオールスター戦を通常のフォーマットから変更し、ファン投票結果からなるCPBLオールスターチームと、代表チームの編成委員会が選出する台湾代表チームとの対戦になるそうです。国内リーグがレギュラーシーズン開催中の参加国にとっては、Premier12までにこういった数少ない機会をうまく利用する必要があります。果たしてどんなメンバーが選ばれるのか注目してみたいと思います。
以上、今回も当サイトをご覧頂きありがとうございました。
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