前回の侍ジャパン~打者分析編~に続き、今回は投手分析編です。選出された28名の内、投手は13名でした。昨季の成績から見ていきましょう。ここでは守備が関与しない成績項目から算出される疑似防御率“FIP”を見ていきます。
※『FIP』の詳細については用語集を参照ください。
日本を代表する投手メンバーと言うことで、高卒ルーキーの堀瑞輝(RP/北海道日本ハム)以外は、どの選手もNPB平均値を下回っています。特に、今回先発が予想される則本昂大(SP/東北楽天)、抑え候補の山崎康晃(CL/横浜DeNA)、松井裕樹(CL/東北楽天)の3人のFIPは目立っています。先発投手は楽天・則本以外に、千賀、東浜(共に福岡SB)、今永、浜口(共に横浜DeNA)、田口(読売)の計6名選出されていますが、オーストラリアとの強化試合は2試合だけですので、1人当たり1~2イニングのみの起用となる見込みです。リリーフは7名。クローザー候補の山崎・松井以外に、アジアチャンピオンシップ組から石崎(阪神)と堀、変則フォームの高梨(東北楽天)、岩嵜(福岡SB)、田島(中日)が選ばれています。
様々なタイプの投手が選出
※GB/FB%はDELTA社サイト1.02 Essence of Baseball(http://1point02.jp/)より引用。
上のグラフは、奪三振やゴロ/フライ比率をNPB平均と比較したプロット図です。千賀や山崎など国際試合で有効な縦の変化球を武器にするタイプや、則本や松井などストレートで空振りが取れるタイプ、東浜や田口などシンカーや低めの投球で打たせて捕るタイプ、高梨や堀など変則フォームタイプ・・・などなど、様々なタイプの投手が選ばれました。
今回の強化試合の球場は、ナゴヤドーム,京セラドームというホームランの出にくい投手有利の球場です。一方で、東京オリンピックのメイン会場である横浜スタジアムはホームランの出やすく打者有利な球場です。パワーのある外国人打線を相手ですと、予期せぬ一発を食らうリスクが潜んでいます。こういう球場では、なるべくフライを打たれないゴロ系のピッチャーの存在が重要になってくると思われます。今回のメンバーで言えば、東浜巨(福岡SB)、田口麗斗(読売)、高梨雄平(東北楽天)、田島慎二(中日)辺りが、パワーのあるオーストラリア打線に対しどのような投球内容になるのか注目したいポイントです。
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